Case01　～離婚の場合～

住宅ローンが残った状態での離婚

ローンが残った自宅をどうするかというのは、離婚時の大きな課題の一つです。

離婚後の住宅ローンは誰が支払うのか、所有権やローンが夫婦の共有名義になっていたり、連帯保証人になっていたりするなど、住宅を維持することも売却することも困難な状況になってしまうことがあります。

ローンが共有名義の場合や連帯保証人になっている場合など、例え離婚が成立していても無関係というわけではないのです。

夫婦の間で交わした「夫が住宅ローンを支払う」という口約束などはもちろん当てになりません。また、離婚の際に公正証書を作成していたとしても、安心とは言えません。

何がどのように自分に影響するのかをきちんと把握して対処することで、後々の負担やトラブルを回避することもできます。

Case02　～自己破産の場合～

自己破産と任意売却

自己破産をすれば、「借金も住宅などの財産も全て処分されるから、競売も任意売却も同じ。

任意売却は面倒なだけで意味がない」などと思っていませんか？確かに、自己破産の前に任意売却をしようが、売却せずに自己破産をしようが、自宅を手放すという点では同じです。

しかし、自己破産をする前に競売ではなく任意売却をすることでメリットもあるのです。

まず、自己破産にかかる費用。

自宅という大きな財産を所有したままで自己破産を行うと「管財事件」というものになる可能性があり、弁護士や司法書士に依頼する際の費用が、平均して50～60万円ほど余計にかかってしまいます。

これが自己破産の前に任意売却を行って、先に自宅を処分することで「同時廃止事件」というものになり、自己破産にかかる費用が減額できる場合があります。

また、連帯保証人がいる状態で自己破産をすれば、その借金は全て連帯保証人に請求されることになります。それでも自己破産を行うしかない場合、先に任意売却を行い、少しでも高く売却することで、連帯保証人が請求される借金を減額することができます。

Case04　～親族間売買～

親族間で自宅を買い取る

年金生活の両親の負担を減らしたい、結婚をすることになったため自分名義の実家を兄弟に譲りたいなど、親子や兄弟間でローンの残った自宅を売買したいというご相談が増えています。

ご相談いただく方の中には「親族間での売買だから自分たちで出来る」と思われている方が多いのですが…

一般的に親族間で住宅の所有権を移転する場合、売買契約を交わしていたとしても、金融機関からは相続税逃れを疑われたり、住宅を購入する理由・価格が適しているのかどうか、慎重な調査が入ります。

他にも親族間での不動産売買には様々な問題があり、個人で金融機関に相談して融資を受けるのは非常に困難なのです。

金融機関と交渉を行うための専門の知識や経験が親族間売買を成功させるカギになります。